陰暦五月に降る雨。梅雨期に降り続く雨のこと。
梅雨は時候を表し、五月雨は雨を表す。
「さつきあめ」または「さみだるる」と詠まれる。
農作物の生育には大事な雨も、
長雨は続くと交通を遮断させたり水害を起こすこともある。
江戸時代、四月一日と書いて「わたぬき」と読んだ。
この日に綿入れを脱いだからだという。
今では冬から春に着用していた衣を夏物に替えることをいう。
花の王といわれる中国渡来の花。初夏、白や紅、黒紫など芳香のある大輪の花を咲かせる。
花の姿は華麗で、寺社の庭園などで観賞用に栽培されてきた。
漢詩人、なかでも白楽天が好んで詠んだ。
俳句でも牡丹の名句が多く詠まれているが、画家でもあった蕪村にとりわけ多い。
奈良の長谷寺、当麻寺が牡丹の寺として有名である。
この世から三尺浮ける牡丹かな 小林貴子
四月から七月にかけて産卵されるカルガモの子供。色は大体褐色。
湖沼、河川、池など淡水の水辺におり、都市の公園などでも見ることが出来る。
成長した小鴨が親鴨の後をよちよち歩く姿は愛らしい。
軽鳧の子のみんな同じでみなちがふ 市川葉
初夏、花が散って若葉となったころの桜をいう。
花が散って葉桜になってしまったという惜しむ思いと、
桜若葉の美しさを愛でる思いが交錯する季語である。
子季語の「花は葉に」は、葉桜を眺めながらも散り果てた花を忍ぶ思いがある。
葉桜や人に知られぬ昼あそび 永井荷風