酔狂 Calligraphy

2013年5月12日日曜日

初夏の俳句を書く  葱坊主



ユリ科の多年草。収穫されなかった葱は太い茎の上に、球形に白い花を密集させる。
蕾のときの橋の欄干の擬宝珠に似たものが葱坊主と呼ばれるものである。

 葱坊主日暮れとなりて雨あがる  高橋涼月

2013年5月11日土曜日

初夏の俳句を書く  新緑



初夏の初々しい若葉の緑をいう。
その頃のさわやかな気候ともあいまって、目にしたものの気持ちを清々しくしてくれる。
また段々と緑を増してゆく木々の微妙な色の違いも、この季節ならではのもの。

2013年5月8日水曜日

晩春の俳句を書く アネモネ




キンポウゲ科。
地中海沿岸の原産で、明治初年に渡来した。
球根からてのひら状の葉を出し、三十センチくらいの花茎を数本出して、芥子に似た花を開く。
色は赤、ピンク、紫、青、白など。

アネモネや千里の先に吾を置き栗林千津

2013年5月7日火曜日

晩春の俳句を書く 海女




海に潜って、貝類や海藻類を採取する女性のこと。
磯近くでもぐる磯海女と、沖へ出て漁をする沖海女とがいる。
春の若布採の解禁のころからから潜り始める。

還暦の海女の被れる真水かな宇多喜代子

2013年5月6日月曜日

初夏の俳句を書く  鯉のぼり



鯉幟(こいのぼり)は旧暦5月5日の端午の節句に、男児の健やかな成長を祈って立てる。
これは鯉が出世魚で、立身出世につながり縁起が良いためである。
新暦では5月5日は春であるが、旧暦では夏にあたる。
ゆえに、端午も鯉幟も夏の季語である。



こいのぼりかたちがあってないような   山崎聰